自転車のチェーンに油をさす頻度は? さし方と、スプレーだけでは長持ちしない理由

チェーンに油をさしたほうがいいのは分かっている。でも、どのくらいの間隔で、どれだけの量を、何でさせばいいのか。家にあるスプレーで済ませていいのかも、よく分からなくて迷いますよね。

ベランダで、しゃがんだ人が小さな油の容器と布を持ち、自転車の後ろのあたりを見ている。カエルの店員が布を持っている

「油って、どのくらいでさせばいいの?」

自転車に乗っていると、一度は浮かぶ疑問ですよね。

サイクルスポットでは、3か月に1回くらいをおすすめしています。ただ、これはあくまで目安です。毎日乗るのか、週末だけか。屋根の下か、雨ざらしか。それだけで、油の減り方はまるで変わります。

間隔より、音と色

カレンダーより確かなのは、チェーンの様子です。こんなサインが出たら、3か月たっていなくても油どきです。

  • こぐと「シャリシャリ」「キュルキュル」と鳴る。金属どうしが、油なしでこすれ合っています
  • 表面が乾いて白っぽい。うっすら茶色いさびが出ている。油の膜が切れています
  • 雨に濡れたあと。油は雨で流れます。乾いてからさしておくと、さびにくくなります

反対に、チェーンが真っ黒でべたべたなら、油は足りています。足すより先に、布で汚れを拭き取ってください。

家のスプレーでいい?

さびた金具をゆるめるときに使う、細いノズルの付いたスプレー缶。家に1本ある方も多いですよね。よく知られた青い缶も、この仲間です。

手軽なのでチェーンにも使いたくなりますが、ここがよくある勘違いです。あのスプレーは、長く油の膜を残すための油ではありません。

比べると、得意なことがまるで違います。

さびをゆるめるスプレー(浸透潤滑剤)

  • さらさらで、固まったすき間の奥までしみこむ
  • 水を追い出して、さびた部品を動かしやすくする
  • 中身の多くは飛んでいく成分で、残る油の膜は薄い

チェーン用の油

  • チェーンの内側に、長くとどまるように作られている
  • さらっとして汚れがつきにくい種類と、ねばりがあって雨に強い種類がある

浸透スプレーは、さしてしばらくはなめらかになります。でも膜が薄いぶん、長持ちしません。チェーンの内側にもとからあった油まで洗い流してしまうこともあります。

固まったチェーンをほぐすのは、スプレーの出番。そのあと長く守るのは、チェーン用の油。役割を分けて考えてください。

油はどこで働くの?

チェーンは、小さな筒(ローラー)と、それをつなぐピンが、ずらっと並んでできています。油が本当に働くのは、この筒とピンのすき間です。外側の板の表面ではありません。

だから、外からたっぷりかけても、すき間に届かなければ意味がありません。外側に残った油は、砂を集め、ズボンのすそを汚し、走るうちに周りへ飛び散ります。

油は、量より届く場所。さし方は、こうです。

  • 乾いた布で、表面の汚れを拭く。汚れの上から油をさすと、汚れごと中へ運んでしまいます
  • ペダルを後ろへ回しながら、つなぎ目に1滴ずつ。チェーンの内側(歯車に当たる側)の、筒のすき間をねらいます
  • ペダルを何周か回して、なじませる。
  • 少し置いてから、表面を布で拭き取る。中に入った油は残り、外の余分だけが取れます

ママチャリ(シティサイクル)のように、チェーンがカバーですっぽり覆われている自転車は、すき間からさすのが難しいものです。無理にスプレーを吹きこむと、カバーの中に油が飛び散ります。そんなときは店に任せてください。

ブレーキには、つけない

油さしで気をつけたいのは、ここです。

スプレーの霧は、思ったより広く飛びます。車輪の縁(リム)や、ブレーキの止める部分に油がつくと、ブレーキがすべって止まりにくくなります。

スプレーを使うなら、段ボールや布でブレーキのまわりをさえぎってから。ついてしまったら、乗る前に店で見てもらってください。ブレーキの音が気になって油をさすのも逆効果です(ブレーキのキーキー音の話)。

頼むと、いくら?

サイクルスポットの工賃は全店同じです。

作業(こんなときに) 工賃(税込)
油さし
チェーンが鳴る・乾いている・カバーでさしにくい
330円
チェーン調整
チェーンがたるんでいる・外れやすい
990円
チェーン交換
油をさしても直らない。伸びた・さびで固まった
6,050円〜

店の油さしでは、チェーンのほか、ブレーキや変速のワイヤーなど動くところに、それぞれに合った油をさします。余分な油は拭き取ってからお返しします。

「〜」が付いている作業は、使う部品で金額が変わります。どの作業も、始める前に金額をお伝えします。

空気を入れに寄ったついでに頼むのも手です。空気入れは無料です。

足元の音を聞いてみて

油が切れかけたチェーンは、たいてい音で知らせてくれます。

静かな道を走るとき、足元に少しだけ耳を向けてみてください。シャリシャリと聞こえたら、それが次の油どきです。

記事の内容は公開した時点の情報です。その後に変わっている場合や、誤りがある場合があります。掲載情報について

読んだあとに