信号待ちのとき、サドルに座ったまま、両足のかかとまで地面についていませんか?
足がしっかりつくと、落ち着きますよね。ところが、その高さのままこぐと、ひざが窮屈に曲がったまま踏むことになります。
サドルは、止まっているときではなく、こいでいるときに合わせるもの。ここが見落とされやすいところです。
低すぎると、どうなる?
しゃがんだ姿勢から立ち上がるとき、太ももにずしっと力が入りますよね。低すぎるサドルでこぐのは、あの動きを何百回もくり返すようなものです。
ひざが深く曲がったところから踏みこむので、ひざの前側(お皿のまわり)に負担がかかります。太ももの前が張って、坂道で息が上がるのも早くなります。
自転車に乗るとひざが痛む。そんなときは、まずサドルの高さを疑ってみてください。
高すぎのサインは?
反対に、高すぎるときは体がこんなふうに教えてくれます。
- こぐたびに、腰が左右にゆれる。足を伸ばしきろうとして、体ごとペダルを追いかけています
- お尻の同じところがこすれて痛い。腰がゆれるぶん、サドルとこすれます
- ひざの裏やふくらはぎが張る。足が伸びきった状態で踏んでいます
- 止まるとき、体を大きく傾けないと足がつかない。ふらついて、転びそうになります
子どもを乗せているときや、荷物が重いときは、足つきの悪さがそのまま危なさになります。
車種で目安は違う?
違います。「サドルの高さの正解はひとつ」と思われがちですが、ここがよくある勘違いです。
ママチャリ(シティサイクル)は、座ったまま両足のつま先が地面につくくらい。止まったり走り出したりが多く、座ったまま足をつく乗り方だからです。
クロスバイクやロードバイクなどのスポーツ車は、こぐ力を優先します。ペダルが真下に来たとき、ひざが少しだけ曲がる高さ。そのぶん座ったままでは足がつかないので、止まるときはサドルから前に降りて、片足をつきます。
スポーツ車をママチャリの感覚で低くしていると、せっかくの軽さが出ません。逆に、ママチャリをスポーツ車並みに高くすると、止まるたびにひやっとします。
かかとで確かめる
スポーツ車の高さは、壁や柱に手をついて、こんなふうに確かめられます。
かかとで高さを確かめる
- サドルに座って、片方のペダルを真下まで回す。壁に手をついて体を支えます
- その足のかかとをペダルに乗せる。ひざがほぼ伸びきれば、おおよそ合っています
- かかとがペダルに届かないなら高すぎ。ひざが曲がったままなら低すぎです
- 実際にこぐときは、足の親指の付け根あたりで踏みます。すると、ひざは自然に少し曲がります
ママチャリなら、もっと簡単です。座って、両足のつま先が地面にとどくか。かかとまでべったりつくなら、少し上げてもいいかもしれません。
どこまで上げていい?
サドルを支えている棒(シートポスト)には、ここより上に出してはいけない印が付いています。線や「MIN」「LIMIT」などの文字で示されていることが多いです。
その印が見えるほど上げると、車体に差しこまれている部分が短くなって、棒が抜けたり、車体が傷んだりするおそれがあります。
印まで上げても足りないなら、長いシートポストに替えるか、自転車のサイズそのものが合っていないのかもしれません。子どもの自転車なら、身長から選ぶ話も参考にしてください。
お尻が痛いのは高さ?
高さのせいのこともあります。でも、原因はほかにもあります。
- サドルの角度。前が上がっていると、体の前側が圧迫されます。前が下がっていると、体がずり落ちて、手や腕に体重がかかります
- サドルの形。細くて硬いスポーツ用のサドルは、慣れるまで痛みが出やすいものです
- サドルの傷み。中のクッションがへたって、骨が当たるようになっていることもあります
高さを直しても痛いなら、角度か、サドルそのものを見直すころです。
調整代はいくら?
サイクルスポットの工賃は全店同じです。サドルまわりの作業は、このくらいです。
| 作業(こんなときに) | 工賃(税込) |
|---|---|
| サドル高さ調整 ひざが痛い・足がつきにくい。高さを合わせたい |
220円 |
| サドル交換 お尻が痛い・サドルが破れた・へたった |
880円 |
| シートポスト交換 印まで上げても足りない・さびて動かない |
880円 |
サドル高さ調整は、留め具をゆるめて高さを合わせ、乗った姿勢を見ながら細かく直す作業です。どの作業も、始める前に金額をお伝えします。
工具があれば自分でもできます。ただ、締めつけが足りないと、乗っているうちにサドルがくるっと回ったり、下がってきたりします。締め加減に自信がなければ、店に任せてください。
ほかの作業の料金は工賃表にあります。
高さは、ずれていくもの
一度合わせたサドルも、ずっと同じ高さとは限りません。
留めているところが少しずつゆるんで、いつの間にか下がっていることがあります。家族で1台を使い回していれば、乗る人ごとに合う高さは違います。
ひざやお尻の違和感は、体が弱ったせいとは限りません。サドルの位置が、少しずれてきただけのこともあります。
気になったら、その自転車で近くの店へ。乗った姿勢を見ながら、高さを合わせ直します。