自転車のペダルをこぐとカチカチ鳴る。異音の出どころと、お店に頼むといくらかかるか

こぐたびに足元から「カチッ、カチッ」。静かな道ほど響くし、どこかが壊れかけているのかと思うと、乗るたびに気になってしまいますよね。

川沿いの道で自転車にまたがった男性が、足元の音に耳をすませている。草の上でカエルの店員も耳に手を当てている

実はこの音、ペダルから鳴っているとは限りません。

足の裏で感じるので、ついペダルを疑いたくなります。でも、こぐ力が通る道すじのどこかがゆるんでいても、同じように足元で鳴るんです。

見分け方さえ分かれば、店に着く前に、だいたいの見当はつけられます。

なぜ足元で鳴るの?

こぐ力は、ペダル → クランク(ペダルがついている腕)→ 真ん中の回転軸 → チェーン → 後輪、の順に伝わっていきます。

ペダルを踏みこむたびに、この道すじには大きな力がかかったり、抜けたりをくり返します。

どこかにほんの少しのゆるみやすり減りがあると、力がかかった瞬間にわずかに「ずれて」、抜けた瞬間に「戻る」。その小さな動きが、カチッという音になります。

やっかいなのは、音が金属の車体を伝わって響くこと。鳴っている場所と、聞こえる場所がずれることがあるんです。

どこで鳴っている?

音の出方で、だいたいの見当はつきます。思い当たるものはありますか?

  • 踏みこんだときだけ、1回転に1〜2回「カチッ」「パキッ」。クランクの取り付けがゆるんでいるか、クランクの根元にあるペダルの回転軸(BB=ボトムブラケットと呼ばれる部品)の中が傷んでいるかもしれません
  • ペダルを回すと「ゴリゴリ」「カタカタ」。ペダル本体の中の軸が傷んでいるか、ペダルの付け根がゆるんでいます
  • こぐ回転に合わせて「チャリチャリ」と続く。チェーンの油切れや、たるみです。チェーンのカバー(チェーンケース)にこすれていることもあります
  • 座ってこぐと鳴るのに、立ちこぎだと鳴らない。意外かもしれませんが、サドルや、サドルを支える棒(シートポスト)の取り付けがきしんでいることがあります

1分セルフチェック

自転車を止めた状態で、ここを見てみてください。

自分で確かめられること

  • ペダルを手で持って、左右それぞれ揺する。ペダルの付け根やクランクがガタガタ動くなら、ゆるみです
  • サドルを両手でつかんで、ひねってみる。サドルが動いたり、ギシッと鳴ったりすれば、サドルまわりが怪しいです
  • 少しだけ立ちこぎで走ってみる。音が消えるなら、サドルまわり。変わらず鳴るなら、ペダル・クランク・チェーンのどこかです
  • チェーンを横から見る。茶色くさびていたり、カサカサに乾いていたりしませんか

ガタつきを見つけても、自分で締めるのはちょっと待ってください。

ちなみに、左のペダルは、ふつうのネジと締める向きが逆なんです。こぐたびにゆるまないよう、そう作られています。知らずに逆へ回すと、ネジ山(ねじの溝)をつぶしてしまうことがあります。

油をさせば止まる?

異音がすると、とりあえず油をさしたくなりますよね。

チェーンの油切れが原因なら、それで静かになることもあります。

でも、ゆるみが原因の音は、油では直りません。むしろ、油で一時的に音が消えて、ゆるみに気づくのが遅れてしまう。これが、避けたいパターンです。

それから、油がブレーキのまわりにつかないように気をつけてください。ゴムがすべって、止まりにくくなります。

鳴ったまま乗っていい?

音そのものより、気にしてほしいのは「ゆるみ」のほうです。

クランクやペダルがゆるんだまま乗り続けると、取り付け部分のネジ山がすり減っていきます。そうなると、締め直しでは済まず、部品ごと交換になることもあります。

ひどいときは、走っている途中でペダルが外れることも。踏みこんだ足が空を切ると、転びかねません。

チェーンの油切れなら急ぎませんが、踏みこむたびに鳴る「カチッ」は、早めに見せてください。

お店に頼むと、いくら?

サイクルスポットの工賃は全店同じです。ペダルまわりの音に関係する作業は、このくらいです。

作業(こんなときに) 工賃(税込)
油さし
チェーンが乾いている・さびている
330円
チェーン調整
チェーンがたるんで、カバーにこすれる
990円
ペダル取付・交換
ペダルを回すとゴリゴリ・ガタガタする
1,100円
サドル交換
サドルそのものがきしむ・古くなった
880円
シートポスト交換
サドルを支える棒がさびて、きしむ
880円
一式点検
どこで鳴っているか分からない
2,750円

クランクや、ペダルの回転軸(BB)の中が原因のときは、工賃表に載っていない作業になります。見てから、作業の前に金額をお伝えします。聞いてから、頼むかどうか決めてください。

ほかの作業の料金は工賃表にあります。

店では、こう伝えて

「なんか鳴ってて」で十分です。そのうえで、店で役に立つ短い目安があります。

「右か左か、座るか立つか」。

  • 右か左か:右足で踏んだときに鳴るか、左足のときか
  • 座るか立つか:座ってこいだときだけか、立ちこぎでも鳴るか

この2つが分かるだけで、音の出どころはかなり絞れます。1回転に何回鳴るかも分かれば、なお助かります。

カチッは、ゆるみの合図

ペダルまわりの音は、自転車が「どこかゆるんできたよ」と教えてくれている合図です。

音がしているうちに、近くの店へ持ってきてください。鳴っている状態のままのほうが、原因を見つけやすいんです。

小さな「カチッ」のうちに見つかれば、直すところも小さくて済みます。

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