まず、ひとつ落ち着ける話から。電源が入らなくても、電動自転車はふつうの自転車としてこげます。とても重いですが、動かなくなったわけではありません。
そして実は、故障だと思っても、店に行く前に自分で確かめられることがいくつかあります。
故障と決めつける前に、確かめたい順番があります。意外な落とし穴も、ひとつあります。
まずバッテリーを見て
電動の不調は、バッテリーとのつながりから確かめるのが近道です。
店に行く前に確かめること
- 充電は足りている?バッテリーの残量表示を見てください。充電器にさしたとき、充電器のランプがつくかも確かめます
- 奥まで差しこまれている?一度バッテリーを外して、「カチッ」と音がするまで差し直してみてください
- 金属の接点(端子)は汚れていない?バッテリー側と車体側の金属の部分を見ます。ほこりや泥がついていたら、乾いた布でそっとふき取ってください
- 手元のスイッチは入っている?ハンドルの操作パネルで電源が入っているか、アシストが「切」になっていないかを見ます
- 一度、電源を切って入れ直す。それだけで戻ることもあります
端子をぬれた布でふいたり、金属でこすったりはしないでください。かえって傷めてしまいます。
寒い朝に弱いのはなぜ?
冬の朝だけ調子が悪い。そんなときは、寒さのせいかもしれません。
バッテリーは、中の化学反応で電気を出しています。冷えるとこの反応がにぶくなって、残量があっても力を出しにくくなるんです。スマホの電池が、寒い外で急に減るのと同じ仕組みです。
外に置いたままのバッテリーは、室内に入れてしばらく置いてから使ってみてください。調子が戻ることがあります。冷えすぎていると、充電が始まらない充電器もあります。
ただし、ストーブやドライヤーで温めるのはやめてください。
アシストが効かないとき
電源は入るのに、アシストが弱い・効かない。そんなときに知っておいてほしい仕組みがあります。
アシストは、ペダルを踏む力をセンサーが測って、その力に合わせてモーターが手伝う仕組みです。だから、こがずに進むことはありません。軽くこいでいるときは、手伝いも控えめです。
スピードが上がると、アシストはだんだん弱まり、時速24kmで止まります。これは法律で決まっている仕組みで、故障ではありません。
もうひとつ、意外な落とし穴があります。電源を入れるとき、ペダルに足をのせていませんか?
電動自転車の多くは、電源を入れた瞬間の状態を「力がかかっていない」基準として覚えます。足をのせたまま入れると、アシストが弱くなることがあるんです。電源は、ペダルから足を下ろして入れてください。
バッテリーの寿命かも
満充電しても、前より明らかに減りが早い。アシストが途中で急に切れる。
何年か使ってきたバッテリーなら、寿命が近いのかもしれません。バッテリーは、使うほどためられる電気が少しずつ減っていく消耗品です。寿命の目安と長持ちのコツは、バッテリー寿命の記事にまとめています。
ただ、「電源が入らない=バッテリーの寿命」とは限りません。バッテリーは値の張る部品です。買い替える前に、一度お店で見せてください。
こんなときは使わないで
- バッテリーを落とした・強くぶつけた
- ふくらんでいる、ひびが入っている
- さわれないほど熱い、焦げたようなにおいがする
こんなときは、充電も使うのもやめて、お店に相談してください。中の電池が傷んでいると、発火することがあります。
お店では何をするの?
電動の部分の不調は、見てみないと原因が分かりません。サイクルスポットの工賃表にも、電動の診断の行はありません。
その場で直らないものも、所要時間と金額を先にお伝えします。聞いてから、頼むかどうか決めてください。
ブレーキやタイヤなど、電動以外の部分もまとめて見てほしいときは、一式点検(2,750円)があります。
持っていくのは3つ
持ってきてほしいものの合言葉は、「鍵・充電器・ランプの動画」です。
- バッテリーの鍵。バッテリーを外して確かめるときに使います
- 充電器。バッテリーの不調か、充電器の不調かを見分けるためです
- ランプの動画。不調のときに表示やランプがどう点いたか、点滅したか。スマホで撮っておくと、店でその場に起きなくても伝わります
いつから、どんなときに起きるか(寒い朝だけ、坂道だけ、など)も教えてください。
重いまま、我慢しないで
電動自転車は、アシストがあってこその乗り物です。効かないまま重い車体をこぎ続けるのは、つらいですよね。
確かめても戻らなければ、近くの店へ持ってきてください。
坂の手前でため息をつく毎日を、早めに終わらせましょう。