子ども乗せの取り付けを相談されたとき、店がまず見るのは、座席のカタログではありません。いま乗っている自転車の、後ろの荷台です。
付けられるかどうかは、座席よりも自転車の側で決まることが多いからです。
見るところは、後ろの荷台、前のハンドル、そして自転車の大きさの3つです。
後ろの座席、付く?
荷台の横や裏をのぞいてみてください。「クラス18」「クラス27」のような表示が、刻印かシールで入っていることが多いはずです。
この数字は、荷台に載せてよい重さ(kg)です。
後ろの座席は、座席そのものの重さと子どもの体重を、まるごと荷台で支えます。だから、子ども乗せに使えるのはクラス25や27といった強い荷台に限られます。どのクラスが要るかは、座席の説明書に書いてあります。
ここで勘違いしやすいのが、見た目です。
クラス18の荷台は、買い物袋を載せるためのもの。太くてしっかりして見えても、子ども乗せには足りません。
荷台の形も関係します。座席は金具で荷台をはさんで留めるので、細い棒がはしごのように並ぶだけの荷台や、幅の合わない荷台には付かない座席があります。
前の座席はどう?
前の座席は、ハンドルの根元に金具で付けます。こちらはハンドルの形で決まります。
ママチャリ(シティサイクル)によくある、手前に曲がってくるハンドルなら付くものが多い一方、まっすぐな棒のようなハンドルや、上に大きく折れ曲がったハンドルには付かない座席があります。
もうひとつ知っておいてほしいのが、子ども乗せ用に作られた自転車との違いです。
子ども乗せ用の自転車には、止めているあいだハンドルが勝手に回らないようにする仕組みや、座席を付ける前提の金具が付いているものがあります。ふつうの自転車に後から付けるときは、それが無い状態で乗せることになります。
自転車の大きさは?
車輪が大きい自転車ほど、座席の位置は高くなります。
子どもを持ち上げる高さも、もし倒れたときに子どもが落ちる高さも、そのぶん上がります。子ども乗せ用の自転車に、20インチや22インチといった車輪の小さいものが多いのは、このためです。
運転する人の足つきも大事です。止まったときに両足で自転車を支えられないと、子どもの重さを受け止めきれません。
座席の説明書には、付けられる車輪の大きさが書いてあることがあります。大きい自転車は対象外、という座席もあります。
家で何を見ればいい?
店に持ってくる前に、ここを見ておくと話が早く進みます。
付けられそうか、家で見られるところ
- 荷台の表示。「クラス」のあとの数字を見ます。表示が見つからなければ、それも手がかりです
- スタンドの形。後輪の両側で支える「両立スタンド」か。片側だけの1本足のスタンドは、子どもの乗せ降ろしで倒れやすくなります
- ハンドルの形。前の座席を考えているなら、写真を撮っておくと相談しやすくなります
- タイヤの横の数字。「26×1 3/8」のような表示の、最初の数字が車輪の大きさ(インチ)です
- またがって、両足がつくか。つま先立ちだと、子どもを乗せたときに支えきれません
ロードバイクやクロスバイクのようなスポーツ車は、荷台を付ける前提で作られていないものが多く、座席を付けられないことがほとんどです。
前と後ろに1つずつ座席を付けて2人乗せたい場合も、後付けでは足りません。2人を乗せられるのは、そのための基準に合った自転車だけです。何歳まで乗せられるかも含めて、子ども乗せは何歳から、何歳までにまとめています。
電動じゃなくても平気?
付けられることと、毎日無理なく走れることは、別の話です。
たとえば子どもが15kgなら、5kgのお米の袋3つ分。そこに座席の重さも加わります。その重さが、運転する人の後ろの高い位置に乗ります。
- こぎ出しでふらつく。速度の遅い最初の数メートルが、特に不安定になります
- 坂がきつくなる。自分の体重に、子どもと座席の分が上乗せされます
- 止めるのが大変。スタンドを立てるとき、後ろの重さを持ち上げることになります
正直に言うと、坂の多い道を毎日となると、電動でない自転車に後付けした座席はかなりこたえます。平らな道を短い距離なら、後付けで十分なことも多いです。
通う道に坂が多いなら、子ども乗せの電動アシスト自転車と比べてみてください。前乗せと後ろ乗せの選び方や、区や市の補助金もまとめています。
付けてもらうといくら?
サイクルスポットの工賃は全店同じです。
| 作業(こんなときに) | 工賃(税込) |
|---|---|
| チャイルドシート取り付け 前か後ろに、座席を後から付ける |
1,650円 |
| キャリア取付・交換 荷台を、子ども乗せに使える強いものに替える |
1,100円 |
表は取り付けの工賃で、座席や荷台の代金は別です。どの作業も、始める前に金額をお伝えします。
荷台の表示が足りなくても、子ども乗せに使える荷台に替えられる自転車もあります。付くかどうかは、自転車を見てお伝えします。
まず、荷台をのぞいて
買い替えるか、座席を足すか。その分かれ道は、荷台の小さな数字にあります。
数字が見つからない、ハンドルの形が合うか分からない。そんなときは、その自転車に乗って近くの店へ来てください。付くか付かないかは、実物を見れば答えが出ます。