実は、子どもを乗せられる年齢には、線が2本引かれています。
1本は、座席そのものの決まり。もう1本は、道路を走るときの決まりです。
この2本が分かれば、「何歳から」「何歳まで」はだいたい答えが出ます。1本ずつ見ていきましょう。
何歳から乗せられる?
前の座席も、後ろの座席も、1歳からです。
自転車の子ども用座席には、製品安全協会の「SG基準」という安全の基準があります。この基準が対象にしているのは、1歳(12か月)以上で、体重8kg以上の子です。
なぜ1歳なのか。座席は「自分で座っていられる子」が乗る前提で作られているからです。
自転車は、曲がるときも止まるときも揺れます。首がしっかりすわって、ひとりで座って体を支えられること。ベルトは、体が座席から離れないためのものです。ぐらぐらする体を支える道具ではないんです。
ちなみに座席によっては、2歳未満の子のために背もたれを少し倒せるものがあります。説明書に角度の指定があれば、それに合わせてください。
1歳前はどうするの?
1歳前の赤ちゃんは、座席に乗せられません。
抱っこひもで前に抱えたまま運転するのも、東京都の決まりでは認められていません。決まりの上で認められているのは、6歳未満の子を子守バンドなどで背負う形です。
正直に言うと、1歳になるまでは、自転車以外の連れて行き方を考えておくことをおすすめします。
前乗せは何歳まで?
前の座席は、4歳になる前までです。SG基準では、体重15kgまで、身長は100cmくらいまでが目安です。
前の座席の上限が早く来るのには、理由があります。
前の座席は、ハンドルのそばに付きます。子どもが重くなるほど、その重さがハンドルにかかって、ふらつきやすくなるんです。体が大きくなると、運転する人の視界やひざにも当たってきます。
ここで、よくある勘違いをひとつ。
「4歳の誕生日までは大丈夫」ではありません。体の大きい子は、3歳のうちに15kgを超えることもあります。覚えておいてほしいのは、この1行です。
年齢・体重・身長、どれか1つでも超えたら卒業。
後ろ乗せは何歳まで?
後ろの座席は、小学校に入る前までです。
「6歳未満まで」と聞いたことがあるかもしれません。いまの東京都の決まりでは、16歳以上の人が運転する自転車の座席に乗せられるのは「小学校に入る前まで」の子です。6歳の誕生日を過ぎても、入学前なら乗せられます。
ほかの県でも同じように改められたところがあります。住んでいる県の決まりは、一度確かめてください。
体の上限は、座席ごとに決まっています。いまのSG基準では体重24kgまで・身長120cmくらいまでですが、以前の基準で作られた座席には22kgまでのものもあります。座席に貼ってある表示を見るのが確かです。
実はもうひとつ、上限を決めるものがあります。荷台の強さです。
後ろの座席は、荷台(後ろの車輪の上の台)に付けます。荷台に載せられる重さから座席の重さを引いた分が、乗せられる子の体重の上限になります。同じ座席でも、付ける自転車によって上限が変わることがあるんです。
2人乗せるときは、「幼児2人同乗用」の基準に合った自転車が要ります。このときも、2人とも小学校に入る前までです。
乗せる前に見るところ
年齢のほかにも、乗せる前に見てほしいところがあります。
乗せる前のセルフチェック
- 座席の表示を読む。座席の裏や横に、対象の年齢・体重・身長が書いてあります
- 体重を量る。前は15kg、後ろは座席の表示の数字までです
- 座らせて、頭の位置を見る。背もたれやヘッドガード(頭の横の囲い)が、耳より上まであるのが目安です
- 足の置き場を見る。足乗せに足がのって、車輪に近づかないか確かめます
- ヘルメットをかぶせる。13歳未満の子を自転車に乗せるときは、ヘルメットをかぶらせるよう努めることが、法律で決まっています
座席を付けるといくら?
座席は、あとから自転車に付けることもできます。ただ、どの自転車にどの座席が付くかは、組み合わせで決まります。特に後ろの座席は、荷台の強さが足りないと付けられません。
サイクルスポットの工賃は全店同じです。
| 作業(こんなときに) | 工賃(税込) |
|---|---|
| チャイルドシート取り付け 座席をあとから付けるとき |
1,650円 |
| チャイルドシートレインカバー取付 雨の日の送り迎えに、座席にかぶせるカバー |
1,980円 |
表は取り付けの工賃で、座席やカバーの代金は別です。作業の前に金額をお伝えします。
前と後ろ、どちらの座席にするかで迷っているなら、前乗せと後ろ乗せの選び方もどうぞ。子ども乗せの電動アシスト自転車を買うときは、住んでいる区や市の補助金が使えることもあります。
乗せられる時間は短い
前の座席に乗せられるのは、1歳から4歳になる前まで。後ろも、小学校に入るまでです。
毎日の送り迎えは大変ですが、振り返ると短い時間です。
そのあいだは、年齢・体重・身長の3つを、ときどき思い出してください。どれか1つが上限に届いたら、次の座席か、その子自身の自転車の出番です。子どもの自転車は身長から選べます。
座席の表示の見方が分からなければ、自転車ごと近くの店へ持ってきてください。一緒に見ましょう。