実は、空気が抜けるまでの「速さ」で、原因の見当がつきます。
パンクだと思っていたら、原因は空気の入れ口の小さなゴムだった。そんなこともあるんです。
どのくらいで抜けたかが分かれば、店での原因探しも早くなります。
空気は、もともと抜ける
最初に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
タイヤの中には、空気をためるゴムの袋(チューブ)が入っています。ゴムは、穴があいていなくても、ほんの少しずつ空気を通してしまうんです。
だから、どんなに元気な自転車でも、乗らずに置いておくだけで空気は減っていきます。月に1回は空気を入れてください、とお願いしているのはそのためです。
問題は、その減り方が速すぎるとき。ここからが本題です。
抜ける速さで見当がつく
空気を入れてから、どのくらいでぺたんこになりましたか?
- 数時間〜半日。チューブに穴があいた、いわゆるパンクの可能性が高いです。くぎやガラスのかけらが、刺さったままのこともあります
- 1〜2日。小さな穴のパンクか、空気の入れ口(バルブ)の中にある「虫ゴム」の傷みが考えられます
- 数日〜1週間で、目に見えて減る。虫ゴムの小さな傷みや、バルブのゆるみかもしれません
- 入れているのに、そもそも入らない。虫ゴムがちぎれているか、バルブの部品が外れかけています
あくまで目安です。でも「どのくらいで抜けたか」は、店で原因を探すときの大きな手がかりになります。
虫ゴムって何?
ママチャリ(シティサイクル)の多くは、「英式バルブ」という空気の入れ口を使っています。その中にあるのが、虫ゴムという細いゴムの管です。
この虫ゴム、実は「空気を入れるときは通して、入れ終わったら逆流を止める」弁の役目をしています。小さな部品なのに、タイヤの空気をまるごと守っているんです。
ゴムなので、年月がたつと硬くなったり、ひびが入ったり、ちぎれたりします。そこから少しずつ空気がもれていきます。
見方と交換のしかたは、虫ゴムの記事で写真つきで紹介しています。なお、虫ゴムを使わない形のバルブもあります。
家で確かめられる?
店に持っていく前に、ここを見てみてください。
自分で確かめられること
- バルブの根元のナットを、指でつまむ。くるくる回るほどゆるんでいたら、手で締めてみてください
- 空気を入れてから、バルブの口に水をつける。石けん水ならなお見やすいです。ぷくぷく泡が出るなら、バルブまわりからもれています
- タイヤを一周、ゆっくり回して見る。小石やガラスのかけら、画びょうが刺さっていないか。見つけても抜かずに、そのまま持ってきてください。穴の場所の目印になります
- タイヤの表面を見る。すり減って溝が消えていたり、ひび割れていたりしたら、タイヤそのものが寿命かもしれません
ぺたんこで乗ると?
ここは、ぜひ知っておいてほしいところです。
空気が抜けたまま乗ると、タイヤがつぶれて、中のチューブがタイヤと車輪の金属の縁(リム)にはさまれます。こすれて傷が広がり、穴1か所のパンクで済んだはずが、チューブ交換になってしまうことがあるんです。
空気が少なめのまま乗るのも、実は損です。段差を越えたときにチューブが縁にはさまれて、穴が2つ並んであく。これも、よくあるパンクの形です。
抜けていると気づいたら、乗らずに押してきてください。歩くのは大変ですが、そのほうが結果として安く済むことがあります。
お店に頼むと、いくら?
サイクルスポットの工賃は全店同じです。空気もれに関係する作業は、このくらいです。
| 作業(こんなときに) | 工賃(税込) |
|---|---|
| パンク修理 穴をふさいで直せるパンク |
1,430円 |
| 水調べ 見た目では穴が分からないとき。チューブを水に沈め、泡で探す |
1,100円 |
| チューブ交換(前輪) チューブが傷んで、穴をふさいでも直らないとき |
4,400円〜 |
| チューブ交換(後輪) 同じく、後輪のとき |
5,500円〜 |
| タイヤ&チューブ交換(前輪) タイヤもすり減っている・ひび割れているとき |
6,600円〜 |
| タイヤ&チューブ交換(後輪) 同じく、後輪のとき |
7,700円〜 |
「〜」が付いている作業は、車種や使う部品で金額が変わります。後輪が前輪より高いのは、チェーンやブレーキなど、まわりの部品を外してから作業するためです。
パンク修理で済むか、チューブ交換になるかは、見てから決まります。どちらでも、作業の前に金額をお伝えします。聞いてから、頼むかどうか決めてください。
空気を入れるだけなら、店の空気入れを使ってください。空気入れは無料です。
入れたら、時間をメモ
最後に、ひとつだけ習慣にしてほしいことがあります。「入れたら、時間をメモ」です。
空気を入れた日と時間をスマホに残しておくと、「何時間で抜けたか」がはっきりします。店で伝えてもらえれば、原因探しがぐっと早くなります。
どのくらいで抜けるのか分からないときは、まず近くの店で空気を入れて、様子を見るところから始めてもかまいません。
抜けるたびに入れ直す毎日は、そろそろおしまいにしましょう。