タイヤの替えどきは、実は「年数」より「見た目」で決めるほうが確かです。
乗る距離も、乗せる荷物も、置き場所も、自転車ごとにまったく違います。同じ年数でも、傷み方は大きく変わるんです。だから、この記事では「何年で交換」とは書きません。
代わりに、見れば分かる寿命のサインと、長持ちさせるコツ、お店に頼んだときの金額をまとめました。
寿命のサインは4つ
タイヤをぐるっと一周、見てみてください。
自分で見られるところ
- 溝が消えている。地面に当たる面の模様がすり減って、つるつるになっていませんか。雨の日にすべりやすくなります
- ひび割れがある。タイヤの横や、溝の底に細かいひびが入っていないか。指でなぞって引っかかるほど深いなら、替えどきです
- 中の布が見える。すり減りきると、ゴムの下にある布の層が見えてきます。ここまで来たら、もう限界です
- パンクが増えた。ゴムが薄くなると、小石やガラスのかけらが刺さりやすくなります。最近パンクが続くなら、タイヤの寿命を疑ってみてください
もうひとつ。タイヤの横が、こぶのようにぽこっとふくらんでいたら、破裂の前ぶれです。そのときは乗らずに、押して持ってきてください。
なぜ後輪が先にへる?
前輪はまだきれいなのに、後輪だけつるつる。これ、よくあることなんです。
理由は3つあります。
- 体重がかかるのは、主に後ろ。サドルは後輪の近くにあるので、乗る人の重さの多くを後輪が支えています。後ろに子ども乗せや荷物をのせれば、なおさらです
- こぐ力を地面に伝えるのは、後輪。ペダルの力はチェーンで後輪に届き、後輪が地面をけって進みます。そのぶん、こすれてへります
- 後ろのブレーキでこすれる。強くブレーキをかけて後輪がすべると、そこだけ削れます
だから、前と後ろでは替えどきがずれるのがふつうです。サイクルスポットの工賃表も前輪と後輪で分かれていて、へったほうだけ替えられます。
空気が少ないと早くへる
正直に言うと、タイヤを長持ちさせる近道は、高いタイヤを選ぶことより、空気をきちんと入れておくことです。
空気が少ないと、タイヤがつぶれて、地面に当たる面が広がります。走るたびに横の部分が大きく曲がっては戻るので、ひびが入りやすく、すり減りも早くなるんです。
月に1回、空気を入れる。それだけで、タイヤの持ちは変わってきます。入れ方は空気入れの基礎の記事にまとめています。
それから、ゴムは乗らなくても傷みます。日なたや雨ざらしに置きっぱなしだと、日光(紫外線)でゴムが硬くなって、ひびが入りやすくなるんです。屋根の下に置くだけでも違います。
お店に頼むと、いくら?
サイクルスポットの工賃は全店同じです。タイヤの交換は、このくらいです。
| 作業(こんなときに) | 工賃(税込) |
|---|---|
| タイヤ&チューブ交換(前輪) 前輪のタイヤが減った・ひび割れた |
6,600円〜 |
| タイヤ&チューブ交換(後輪) 後輪のタイヤが減った・ひび割れた |
7,700円〜 |
工賃表では、タイヤと中のチューブをいっしょに替える形です。「〜」が付いているのは、車種や使うタイヤで金額が変わるからです。後輪が前輪より高いのは、チェーンやブレーキなど、まわりの部品を外してから作業するためです。
どのタイヤにするかも含めて、作業の前に金額をお伝えします。聞いてから、頼むかどうか決めてください。
へり具合を自分で判断しにくいときは、一式点検(2,750円)でタイヤを含めて全体を見ることもできます。
ぎりぎりまで使うと?
「まだ乗れるから」と、布が見えるまで使いたくなる気持ち、分かります。タイヤの交換は、それなりの金額ですからね。
でも、すり減ったタイヤはパンクしやすくなります。パンク修理(1,430円)を何度もくり返すと、早めにタイヤを替えたほうが安かった、ということにもなりかねません。
それに、溝の消えたタイヤで雨の日に止まろうとすると、思ったより止まれません。お財布のためにも、自分の身のためにも、替えどきは逃さないでください。
空気入れのついでに
最後に、覚えやすい合言葉を。寿命のサインは「みぞ・ひび・ぬの・パンク」です。
空気を入れるついでに、タイヤをぐるっと一周見てみてください。気になるところがあれば、近くの店で見せてください。空気入れは無料です。
自転車の中で、地面にふれているのはタイヤだけ。ときどき、足元を見てあげてください。