3社とも、ふだん使いの車種から子ども乗せの車種まで、同じような種類をそろえています。
カタログを見比べても、数字の違いが乗ったときの何の違いなのかは、なかなか見えてきません。
この記事では、3社で同じところと違うところを分けて書きます。後半では、サイクルスポットの店に置いている3社の定番車種を紹介します。
アシストの強さは違う?
まず、同じところから。
電動アシスト自転車が、こぐ力をどこまで助けてよいかは法律で決まっています。時速10km未満では、こぐ力の2倍まで。そこから速くなるほど弱くなり、時速24kmでアシストはゼロになります。
3社とも、この決まりの中で作っています。なので「このメーカーだけ坂をぐんぐん登れる」というような、強さそのものの差はありません。
差が出るのは、力の出し方です。踏み込んだ瞬間にどう効き始めるか、こぐのをゆるめたときにどう抜けていくか。ここは数字に出ないので、乗って比べないと分かりません。
モーターはどこにある?
3社の違いが大きく出るのは、ここです。
この記事で紹介するパナソニックとヤマハの車種は、ペダルの付け根(車体の真ん中)にモーターがあります。モーターの力はチェーンを通って、こぐ力と一緒に後ろの車輪を回します。
ブリヂストンには、「デュアルドライブ」と呼ぶ仕組みの車種があります。前の車輪にモーターがあり、後ろの車輪は人がこいで回します。前と後ろの両方で進むので、両輪駆動とも呼ばれます。
デュアルドライブは、走りながら充電もします。下り坂でペダルを止めたときや、後ろのブレーキ(左手のレバー)をかけたときに、前の車輪が回る力で発電する仕組みです。バッテリーの残りが多いときは充電されません。
ブリヂストンの車種が、すべてデュアルドライブというわけではありません。商品ページのスペック表に「両輪駆動」や「走りながら自動充電」と書いてあるかで見分けられます。
前から引っぱられるように進むのか、後ろから押されるように進むのか。乗り比べたときに違いを感じやすいのも、このモーターの位置です。
パナソニックの定番
サイクルスポットで在庫を置いている店が多いのは、ふだん使いの「ビビ」と、子ども乗せの「ギュット」のシリーズです。
下の2台は、どちらもパナソニックの「カルパワードライブユニット」を積み、バッテリーは16Ahです。ビビDX26は26インチの車輪で、買い物や駅までの行き来に使う形。ギュット・クルームR DXは20インチの車輪で、後ろに子どもを乗せるモデルです。
10月16日(金)時点の在庫です。数に限りがあり、お取り置き中・ご注文済みの自転車を含む場合があります。ご来店前に、行かれる店舗のページにある電話からご確認ください。掲載情報について
ヤマハの定番
ヤマハは1993年に、電動アシスト自転車「PAS」を世界で初めて商品にしたメーカーです。いまも車種の名前には「PAS」が付きます。
下の2台には「スマートパワーモード」があります。走る道に合わせて、アシストの強さを自動で変えるモードです。
PAS With26は26インチの車輪で、またぐところが低い枠(低床U型)。PAS babbyは20インチの車輪で、後ろに子どもを乗せるモデルです。バッテリーはどちらも15.8Ahです。
10月16日(金)時点の在庫です。数に限りがあり、お取り置き中・ご注文済みの自転車を含む場合があります。ご来店前に、行かれる店舗のページにある電話からご確認ください。掲載情報について
ブリヂストンの定番
下の2台は、どちらもデュアルドライブです。
ステップクルーズ eは26インチの車輪の、ふだん使いの車種。bikke MOBは前24インチ・後ろ20インチの車輪で、後ろに子どもを乗せるモデルです。
10月16日(金)時点の在庫です。数に限りがあり、お取り置き中・ご注文済みの自転車を含む場合があります。ご来店前に、行かれる店舗のページにある電話からご確認ください。掲載情報について
バッテリーの数字は?
カタログで比べたくなるのが、バッテリーの「Ah(アンペアアワー)」の数字です。上の6台でも16Ah、15.8Ah、14.3Ahと少しずつ違います。
ここでよくある勘違いが、「Ahが大きいほど遠くまで走れる」というものです。メーカーをまたぐと、Ahの数字だけでは比べられません。
バッテリーにためられる電気の量は、Ah(電気の量)とV(電圧)のかけ算で決まります。bikke MOBの商品ページには「9.9Ah×36.5V(14.3Ah×25.2V相当)」と書いてあります。電圧の高いバッテリーは、Ahの数字が小さく見えるんです。
3社を比べるなら、カタログの「1回の充電で走れる距離」を、同じくらいの強さのモードどうしで見るほうが確かです。この距離は、業界で決めた同じ条件で測っています。
バッテリーの持ちや交換の費用は、バッテリーの記事にまとめています。
結局、どれを選ぶ?
メーカーより先に決めておくと迷いにくいのは、次の3つです。
| 決めること | 見るところ |
|---|---|
| 子どもを乗せる | パナソニックのギュット、ヤマハのPAS babby、ブリヂストンのbikkeのような、子ども乗せの車種から選びます |
| 乗る人の身長 | 商品ページの「適応身長」を見ます。子どもを2人乗せるときは、別の値が決まっている車種もあります |
| 停める場所 | この記事の車種でも、車体の重さは26.9kgから33.5kgまで違います。坂の上や段差のある場所に停めるなら、重さも見ておきます |
そのうえで、3社の乗り味の違いは、乗ってみないと分かりません。試乗車を置いている店で、同じ坂を乗り比べてみてください。
子ども乗せで、座席を前と後ろのどちらに付けるか迷っているときは、前乗せと後ろ乗せの選び方も読んでみてください。