アルミやカーボンが主流になっても、クロモリは消えなかった。荷物を積み、部品を替え、傷を増やしながら、自分の生活へ馴染ませやすい素材だからだ。
クロモリをひとことで言うと
- 鉄にクロムとモリブデンを加えた、強度と加工性に優れる鋼材
- 細いパイプでも強度を確保しやすく、流行に左右されにくい
- 長く使えるかは、設計・防錆・整備・交換部品の入手性で決まる
「長く使える」は、丈夫だからだけではない
クロモリは衝撃に対する粘りがあり、日常やツーリングで扱いやすい。損傷場所と程度によっては専門工房で修理できる余地もある。ただし、どんな破損でも直せるわけではない。「一生もの」ではなく、消耗品を替えながら長く残しやすい、と考えるのが正確だ。
フレーム、一般的なねじ規格、機械式部品、ラックや泥よけの台座。
チェーン、ギア、ワイヤー、ブレーキ、タイヤ、ベアリング、塗装。
乗り心地は「しなり」だけで語れない
踏み込んだ力を受け止めて返す感触や、細かな振動の角が丸くなる印象は魅力だ。一方で、パイプの太さと厚み、フレーム形状、フォーク、タイヤ幅、空気圧、乗車姿勢も大きく影響する。
FUJIからSURLYまで。5台のクロモリ
FUJI BALLAD R

バテッドクロモリ、Wレバー、ポリッシュリム。昔ながらの姿を現行完成車として楽しむ。
- CLARIS 2×8
- 700×28C
- リムブレーキ
RITEWAY SONOMA ADVENTURE

ラックやケージの台座を備えた旅道具。舗装路から林道まで守備範囲が広い。
- CLARIS 2×8
- 機械式ディスク
- 650B/700C
GIOS AIRONE DISC
4130クロモリにカーボンフォークとTIAGRA油圧ディスクを組み合わせる。
- TIAGRA 2×10
- 油圧ディスク
- 28C
MARIN NICASIO 2

35Cタイヤと油圧ディスク。通勤、長距離、未舗装路を一台でこなす。
- TIAGRA 2×10
- 700×35C
- スルーアクスル
SURLY MIDNIGHT SPECIAL

650Bと700Cへ対応。車輪や荷台を組み替え、乗り方を変えられる余白に価値がある。
- 4130クロモリ
- ラック対応
- ディスク
それでも、クロモリを選ばない理由
階段、車載、輪行では負担になる。
雨天後の乾燥と塗装傷の補修が必要。
レースで軽さと空力を優先するならカーボンが有利。
将来の交換部品が狭まる場合がある。
少量生産やフレームづくりへ費用がかかる。
この記事の車種について
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