タンデムで大切なのは、二人が同じ強さでこぐことではない。前後で役割を分け、声を掛け合い、一台の動きを共有することだ。
タンデムが開く可能性
- 視覚に障害のある人も、前方を判断するパイロットと一緒に走れる
- 脚力差のある夫婦や友人でも、同じ速度で同じ景色を共有できる
- 会話と合図を重ねるため、目的地までの時間そのものが体験になる



前と後ろで、仕事は違う
ハンドル、ブレーキ、変速を操作し、道路状況を判断する。発進・停止・段差を声で伝える。
進路を任せ、ペダリングで走行を支える。速度変化や休みたい時は早めに伝える。
後ろの人には前方が見えにくい。前の人が無言で急発進したり段差へ入ったりすると、恐怖につながる。「止まります」「右へ曲がります」と短い声を習慣にしたい。
街乗りから旅まで、5台の性格を比べる
KHS
TANDEM SPORT

太めの26インチタイヤを履くエントリーモデル。街中からサイクリングまで幅広く試したい二人に向く。
- 車体21.3kg
- 27段変速
- 26×2.2インチ
丸石サイクル
カンガルー

前かご、両立スタンド、内装3段を備えた生活車に近いタンデム。前後のクランクにフリー機構があり、片方がペダルを止められる。親子や脚力差のある二人にも検討しやすい。
- 車体24.0kg
- 内装3段
- 20インチ
- 前145cm〜・後130cm〜
KHS
TANDEM CROSS

太めの650Bタイヤと軽いアルミフレームを組み合わせたツーリング型。舗装路中心でも、路面の荒れを気にせず距離を延ばしたい二人向けだ。
- 車体18.5kg
- 27段変速
- 650B×47
- アルミフレーム
KHS
TANDEM MILANO

5台の中で最も軽く、舗装路のロングライドを意識したロード型。前席にはドロップハンドルの操作経験が求められる。
- 車体18.0kg
- 20段変速
- 700×32C
- ドロップハンドル
KHS
T-20

小径ホイールと折りたたみ機構を備える。長いタンデムの保管や運搬に選択肢を増やすが、実際の収納寸法は店頭で確かめたい。
- 車体21.0kg
- 27段変速
- 20インチ
- 折りたたみフレーム
走れる道路と「自転車道」を確かめる
タンデムは乗車装置とペダルが縦に二つあるため、道路交通法上の「普通自転車」ではない。警視庁は東京都内で二人乗りを認めている一方、乗車したまま歩道は通行できないと案内している。「自転車歩道通行可」の標識があっても対象外だ。
都道府県の規則に加え、自転車専用道路や公園ごとの利用条件も確認したい。車道では左側を通り、二人ともヘルメットを着用する。長く重い車体は速度が出やすく、小回りが利かないことも前提にする。
乗り始める前に二人で合わせる5つ
- 合図の言葉発進、停止、右左折、段差の短い言葉を決める。
- ペダル位置発進時の足と、二人のクランク位置を合わせる。
- 低速走行直進、右左折、停止を広く平らな場所で繰り返す。
- 体格調整前後それぞれのサドルとハンドル位置を販売店で合わせる。
- 保管・運搬長い車体が玄関、駐輪場、車載方法に収まるか測る。
メーカー・行政の公式情報
この記事の車種について
ここで取り上げた自転車は用途が特殊なため、すべての店舗で取り扱い・お取り寄せができるとは限りません。ご検討の際は自転車コンシェルジュにご相談ください。どの店舗でお受け取りいただけるかを含めてお答えします。
※ 本コラムは2026年8月14日時点の公開情報をもとに作成しています。